2023/05/13 10:50


					
											
「紙」という漢字は、紙発祥の地である中国で生まれました。										すなわち、「紙」という漢字の成立ちは、中国最古の辞書(字書)といわれる許慎(きょしん)(西暦30~124年)の「説文解字」(せつもんかいじ)(西暦100年)に見られます。										
その解説によりますと、「紙絮一苫也」(紙は絮の一苫なり)とあり[ (注)絮...じょ。苫...せん。簀、簾(すだれ)のこと]							紙は「絮を洗って、これを簀でこしたもの」と位置付けしております。										
ここで絮(じょ)とは、「蔽緜(へいけん)なり」とあって屑繭(くずまゆ、古真綿)のことで、絮の懸濁液を簀(す)で漉きとり、簀の上に残った繊維の薄層を乾かしてできたもので、その物質の表記に「紙」の字を当てたわけです。																				
「紙」という字を分解してみますと、紙という字の偏の「糸」は、蚕糸を撚り合わせた形により、										
糸を示す象形文字で、旁(つくり)の「氏」は、匙(さじ)の形を描く象形文字で滑らかなこと表します。										
 すなわち、糸+氏=紙で蚕糸を匙のように薄く平らに漉いた、かつ柔らかいものをいいます。																					
読み方について「かみ、カミ」の由来です。これは紙以前の書写材料であった簡(かん=木簡、竹簡)										
の字音であるカン [kan] が、カニ [kani] →カミ [kami] と、変化してきたものと推察されています。										
倭言葉として「カミ」と発音(和音)するようになったのは奈良時代になってからといわれます。										
 その語源については諸説があり、「カミ」と言う日本語は、「語源難語」の一つと考えられており、										
定説がありませんが、竹簡・木簡の「簡」(カン、カヌ)からカミに転韻したものか、樺(かば)の木の樹皮に書いたことから、										カバ→カビ→カミと変化したものなどがあります。また、音読みである「し、シ[shi]」は、中国語の紙 [zhi](ジイ)よりきたものです。									
								(国会図書館サイト 引用)
	
学問的な見解とは別に 紙の読みには(神 上 帋 守など)高貴な漂いがあるように思えます										
大切に扱いたいものです。・・